| 沖縄タイムス「唐獅子」掲載 | 提供 有限会社 南謡出版 | |
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| 琉球漢語 (掲載 2007.3.30) | ||
| 日本語版 | うちなあぐち版 | |
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組踊の作家たちは、用語使いで苦労したが、自国語による創作を断念する理由にはならなかった。和文学者でもあった玉城朝薫らは、和語や漢語を摂取することで創作を可能した。和語を琉球語という箱(文)に入れて、琉球語としての体裁を維持しようとしているが、慣用句などは文のまま使う場合もあるので、部分的には和文と混在する。また、「母親」という和語を用いたため、土着語の「あんまあ」、「あや前」が、それぞれ「乳母」、「姑」の意味になっていることは、当時はその意味だったというより工夫だろう。 漢字文化圏では、漢語の共有意識が高い。和製漢語(古来、漢語は日本語の一部となり外来語という感覚は薄い)も「日露戦争後、延べ一万人とまでいわれる清国留学生によって、大量に母国にもたらされた」(司馬遼太郎、『長安から北京へ』)。沖縄もまた漢字文化圏の一員である。 組踊作家らによる漢語の琉球語への本格的な摂取は、うちなあぐち語彙が飛躍的に増大する突破口を切り開いたといえる。漢語は輸入先の語音で読まれることによってその言語の語彙と化す。 日本語母音のエ、オが、うちなあぐちのイ、ウに、それぞれ対応する関係はよく知られるが、カ行、サ行、ハ行などの一部、二重母音や幾つかの拗音などにも、日本語との対応関係がある(一部例外がある)。これらは、話者以外の者にとっては、理論上のものであるが、話者にとっては、生来備わった語音である。琉球語音は漢語や和語だけでなく、カタカナ外来語にも及ぶ。「アメリカ」は、無意識に「アミリカ」である。うちなあぐちと日本語の語音の対応関係を応用すれば、大抵の漢語は、琉球語音で読むことができる。 だが、最近は沖縄人の舌までヤマト化が浸透した。特に、新米の漢語に対する琉球語音は、薄れつつある。漢語を日本語と見なしがちな「小さなうちなあぐち観」と無関係でない。 うちなあぐちは、日本語の古文ほどに豊かである。加えて漢語を用いれば、「語彙不足」というのは、考え過ぎであろう。 解説:日本語や韓国語・朝鮮語が漢語を「自国語」として用いることによって、「標準語」「書きことば」を成立させているように、漢語使用を躊躇すべきでない。比嘉氏は、うちなあぐちへの漢語使用提唱者として、漢語を使用するうちなあぐちの書きことばを、実践している。 |
うちなあぐちえ語彙ぬ少(いき)らさんでぃ言ゃりいん。「書ちくとぅばとぅ合たらん」理由(わき)ぬてぃいちやんでぃち、さっとをん。 組踊(くみをぅどぅい)ぬ作家たあや、用語使(ぢけ)えぬくとぅなかい苦労さしが、自国語なかい創作すぬくとぅ、思切(うみち)ゆる理由(わき)とおならんたん。和文学者んやたる玉城朝薫たあや、和語んでえ漢語んでえゆ使ゆるくとぅにゆてぃ創作すぬくとぅぬなたん。和語ゆ琉球語んでいぃゆる箱(はく)(文)んかい入りてぃ、琉球語とぅしちぬ風儀(ふうじ)壊(くう)さんねえし、そをしが、慣用句んでえや文ぬまま使ゆるばすんあくとぅ、部分的ねえ和文とぅ混んちょをん。また、「母親」んでぃゆる和語、使たるたみなかい、土着語ぬ「あんまあ」、「あや前」が、うぬうぬ「乳母」、「姑」ぬ意味んかいなとをるくとお、うにいやうぬ意味やたんでぃ言しやか工夫どぅやたるはじ。 漢字文化圏うとおてえ、漢語ぬ共有意識ぬ高さん。和製漢語(かあま昔から、漢語や日本語ぬ一部とぅなやい外来語んでぃゆる考えや薄(ひっ)さん)ん「日露戦争後、延べ一万人とまでいわれる清国留学生によって、大量に母国にもたらされた」(司馬遼太郎、『長安から北京へ』)。沖縄んまた漢字文化圏ぬ組(ぐう)やん。 組踊作家たあが漢語ゆ琉球語んかい、だてん取(とぅ)い込(く)だるくとお、うちなあぐち語彙ぬあったに多(うふ)くなてぃいちゅる道ゆせえきたるむぬやん。漢語や輸入先ぬ語音なかい読(ゆ)まりいるくとぅにゆてぃ、うぬ言語ぬ語彙とぅなゆん。 日本語母音ぬエ、オが、うちなあぐちぬイ、ウんかい、なあめえめえ対応(てえおう)すぬ関係やゆう知らってぃをぅしが、カ行、サ行、ハ行んでえぬ一部、二重母音んでえ幾ちがなぬ拗音んでえん、日本語とぅぬ対応関係ぬあん(一部例外ぬあん)。くったあや、話者くうとぅにとぅてえ、理論上(りるんじゅ)ぬむぬやしが、話者にとぅてえ、生(ん)まりてぃちゃあきから備(すな)わとをる語音やん。琉球語音や、漢語、和語ぬふかに、カタカナ外来語(げえれえぐ)にん及ぶん。「アメリカ」や、うびらじに「アミリカ」やん。うちなあぐちとぅ日本語ぬ語音ぬ対応関係、応用(ううゆう)しいねえ、大概(てえげえ)ぬ漢語や、琉球語音なかい読むるくとぅぬなゆん。 やしが、くぬ頃(ぐる)んしいやうちなあんちゅぬ舌(しば)までぃヤマト化そをん。かわてぃ、新漢語(みいかんぐ)んかい対する琉球語音や、弱(よう)くなてぃちょをん。漢語や日本語どぅやるんでぃち考えがちな「ぐまうちなあぐち観」とぅん無関係(むくゎんけえ)やあらん。 うちなあぐちえ、日本語ぬ古文ぬあたい豊かやん。うりんかい漢語足れいねえ、「語彙不足」んでぃしえ、考え過(し)じえあらがんがや。 解説:日本語・韓国語・朝鮮語が漢語ゆ「自国語」とぅしち使やあなかい、「標準語」「書きことば」成立しみとをんねえし、漢語使用や苦んふぃがん(苦ん食まん)しいびちいやあらん。比嘉主や、うちなあぐちうとをてぃぬ漢語使用提唱者とぅさあい、漢語使用すぬうちなあぐちぬ書ちくとぅば、実践そをん。 |