うちなあぐち
@ 昔(んかし)ぬ魚売(いゆう)やあ女(ゐなぐ)お、かみ商(あちね)えし、歩(あ)っちょおたん。A 寒(ふぃい)さぬ、茶(ちゃあ)やかみてぃから、飲(ぬ)むし(せ)えましどお。
B 闘牛(うしおおらせえ)んじえ突(ち)ちかみらりいねえ、なあ、うっさやさ。
C 山羊(ふぃいざあ、ひいざあ)ぬん、人(ちゅ)かみゆる事(くとぅ)んあん。
D 柱(はあや)んかい頭(ちぶる)かみいねえ、があなあぬ出(ん)じゆんどお。
E 酒癌(さきがく)がやら、腸(わた)かみらってぃふしがらん。
F かみちやれえ、早(ふぇえ、へえ)く、医者(いしゃ)んかい診(み)しゆし(せ)えまし。
G 彼(あり)え、天井(てぃんじょう)かみゆるあたい、丈(たき)ぬ高(たか)さん。
H 父(すう)や女(ゐなぐ)ん子(ぐぁ)、所帯(すうてえ)かみらち、うみなあくそおん。
日本語
@ 昔の魚売り女性は品物を頭の乗せて行商をしていた。A 寒いし、お茶は温めてから飲むのが良いよ。
B 闘牛では、(牛は)突き上げられたら、もうそれまでだ。
C 山羊でも人を突くことがある。
D 柱に頭をぶつけると、たんこぶが出るよ。
E 胃がんなのか、胃腸に鈍痛があってしょうがない。
F 胃痙攣なら、早く医者に見えたほうが良い。
G 彼は頭が天井を着くほど、背が高い。
H 父は娘を嫁にやり、ほっとしている。
【解説】
例文@「かみ商え」は、「品物(主には魚類)を入れた笊(ばあき)を頭に乗せて行商すること」です。
例文@「茶かみゆん」は、「お茶を温める」意味です。
例文A「突ちかみゆん」は「(角などで)突き上げる」の意味です。ここでは、単に「かみらりいねえ」でも同じ意味になります。
例文B「人かみゆん」は「人を突く」の意味です。
例文D「頭かみゆん」は「(何かに)頭をぶつける」の意味です。
例文E「腸かみゆん」は「胃腸が突き上げられるような鈍痛がする」という意味になります。
例文F「かみち」は「胃痙攣」の意味で、「かみゆん」から派生した名詞です。例文にはありあませんが、「かみらりやあ」は「胃痙攣持ち(胃痙攣の持病の持ち主)」という意味です。
例文G「天井かみゆん」は本来的には「天井を頭に乗せる」ですが、「頭が天井に着く」という慣用的意味になります。
例文H「所帯かみらすん」は「所帯を持たす」意味から転じて「嫁にやる」の意味です。
例文@「かみ商え」は、「品物(主には魚類)を入れた笊(ばあき)を頭に乗せて行商すること」です。
例文@「茶かみゆん」は、「お茶を温める」意味です。
例文A「突ちかみゆん」は「(角などで)突き上げる」の意味です。ここでは、単に「かみらりいねえ」でも同じ意味になります。
例文B「人かみゆん」は「人を突く」の意味です。
例文D「頭かみゆん」は「(何かに)頭をぶつける」の意味です。
例文E「腸かみゆん」は「胃腸が突き上げられるような鈍痛がする」という意味になります。
例文F「かみち」は「胃痙攣」の意味で、「かみゆん」から派生した名詞です。例文にはありあませんが、「かみらりやあ」は「胃痙攣持ち(胃痙攣の持病の持ち主)」という意味です。
例文G「天井かみゆん」は本来的には「天井を頭に乗せる」ですが、「頭が天井に着く」という慣用的意味になります。
例文H「所帯かみらすん」は「所帯を持たす」意味から転じて「嫁にやる」の意味です。
【応用問題】
例文・解説文を参考に次文の「かみゆん」に近い語句を左の( )内から選びなさい。答えは下欄です。
(天井んかいや行逢ゃらん、頭んかい乗してぃ、温ちらち、ふぃいぬ痛むくとぅ、突ち飛ばさってぃ)
@ あん小(ぐぁあ)や、かみてぃ、うり売(う)いが(「谷茶前節」より)。
A 腸(わた)ぬかみらりいくとぅんでぃちん、酒(さき)がくやるむぬ(の)おあらん。
B ミルクんかみてぃ、飲(ぬ)だれえ、体(からた)ん温(ぬく)たまやびたん。
C ちゃっさ、程(ふどぅ)ゐいとおんでぃ言(い)ちん、天井(てぃんじょう)迄(まで)えかみらん。
D くねえだ、車(くるま)なかい突(ち)ちかみらってぃ、死(し)にがたあ回(まあ)とおたん。
答え:
@ 頭んかい乗してぃ。
A ふぃいぬ痛むくとぅ。
B 温ちらち。
C 天井んかいや行逢ゃあらん。
D 突ち飛ばさってぃ。
日本語意訳
@娘が頭に乗せてをそれを売りに。
A胃腸に鈍痛があるからといって胃がんだと限らない。
Bミルクを温めて飲んだら、良いのだ。
Cいくら成長したからといって、天井迄は届かない。
Dこの間、車に撥ねられ、死にそうになっていた。
例文・解説文を参考に次文の「かみゆん」に近い語句を左の( )内から選びなさい。答えは下欄です。
(天井んかいや行逢ゃらん、頭んかい乗してぃ、温ちらち、ふぃいぬ痛むくとぅ、突ち飛ばさってぃ)
@ あん小(ぐぁあ)や、かみてぃ、うり売(う)いが(「谷茶前節」より)。
A 腸(わた)ぬかみらりいくとぅんでぃちん、酒(さき)がくやるむぬ(の)おあらん。
B ミルクんかみてぃ、飲(ぬ)だれえ、体(からた)ん温(ぬく)たまやびたん。
C ちゃっさ、程(ふどぅ)ゐいとおんでぃ言(い)ちん、天井(てぃんじょう)迄(まで)えかみらん。
D くねえだ、車(くるま)なかい突(ち)ちかみらってぃ、死(し)にがたあ回(まあ)とおたん。
答え:
@ 頭んかい乗してぃ。
A ふぃいぬ痛むくとぅ。
B 温ちらち。
C 天井んかいや行逢ゃあらん。
D 突ち飛ばさってぃ。
日本語意訳
@娘が頭に乗せてをそれを売りに。
A胃腸に鈍痛があるからといって胃がんだと限らない。
Bミルクを温めて飲んだら、良いのだ。
Cいくら成長したからといって、天井迄は届かない。
Dこの間、車に撥ねられ、死にそうになっていた。